『個展―「吊り下げられた衣裳哲学」展・開催中』

日本橋・高島屋本館6階美術画廊Xで29日まで開催中の個展が盛況のうちに進んでいる。90点近いオブジェ、コラ―ジュ、版画、写真といったジャンルを異にする表現が一堂に並んだ個展である。……普段なかなかお会い出来ない知人の方が、北海道、九州などの遠方からも来られ、また昨日はドイツからも知人が遙々駆けつけてくれて、私を驚かせてくれた。本当に有り難いことだと思う。またこれからも遠方の方が来られる予定が入っているので、会期の最後の29日まで毎日が実に楽しみである。……個展を観られたコレクタ―の人達の意見は一致して、今回の個展の密度が今までで最も深く、完成度の高い作品が並んでいる事に総じて驚かれているが、長い時間をかけて制作に没頭してきただけに、今回の一致した高い評価には強い手応えを覚えている。しかし、会場に展示されている完成したばかりの作品群の多くがコレクタ―の人達のコレクションに入っていく為に、作者である私は、現在形の自作を分析しながら、同時にその作品群との訣別の時間をも会場で過ごしている。……確かに私の作品群は年毎に密度を増し、暗示や象徴性もより濃密になっている事は事実であるが、さらにそこから、次なる未知への探求へと歩を進めなくてはならない。常に、ここから先が難しく、故にまた研鑽のしがいもあるのである。……個展会場の中にいると、自分の現在のありようが非常に鮮明に見えて来て、実に意義のある空間が私の前に具体的に拡がって見え、その先に新たなる「語り得ぬ領域」が、私をして待っているのである。薄氷を踏むような危うさと愉楽。……この個展の空間と、各々の作品の中には、未知なる手がかりが実に沢山詰まっているのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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