…前回のブログでお知らせしたように、21日(日)迄、横浜の画廊で今年最後の個展を開催中。…しかしその間にぜひ観ておきたい個展が東京の2ヶ所で開催されているので観に行った。
1つは銀座ヒロ画廊で開催されている『浜田知明展・戦争の影/人間愛』である。浜田さんとも、お付き合いは長かった。…私の人生で関わった版画家はごく少数に限られており、先達の棟方志功さん、駒井哲郎さん、池田満寿夫さん、加納光於さん、そして浜田知明さんだけであり、いずれも日本の版画史に間違いなく残っていく人達である。
……この先達たちに学生時から早々と作品を賞賛された私は幸運な出会いに感謝しながらも、時に反論も交わし、実に多くの事をこの先人達から学び、糧として来た感がある。……久しぶりに拝見した浜田さんの作品はひたすら懐かしく、私には思い出す事が沢山込み上げて来た。浜田さんは、ご自身で考案された秘伝のインクの作り方を私に教えてくれただけでなく、浜田さんが住まわれている熊本県の美術館に、私の作品が収蔵される手配までして頂いた事があった。…作品(特に名作)は遺るからいい。作者はその中に永遠に生きている、…そう強く思った。
……もう1つは谷中の朝倉彫塑館で開催されていた『生誕100年ASAKURA Kyoko』展である。…朝倉響子さんは日本の彫刻界を牽引した朝倉文夫の次女で、姉は舞台美術家の朝倉摂さん。
…私の24才の初の個展の時に来られてからのお付き合いで、若輩の生意気な私を面白がり、夜半に電話をかけて来られて、長い時間、話し込んだ事も今は懐かしい想い出である。〈…詳しくは私のブログ(2020年8月1日付)に響子さんが登場するので、お読み頂けたら有り難い。〉

…響子さんは魅力的な低音で、実に切れ味の良い話し方をされる長髪の美しい人であったが、感性に日本刀を想わせる鋭さがあり、私はその人柄が好きであった。…今、響子さんはご両親の朝倉文夫ご夫妻、姉の摂さんと共に、谷中墓地の泉下で永遠の眠りの中にいる。
…さて15日は忙しい。…長年の我が友であり、映画の名プロデュ-サ-であった成田尚哉氏の遺作の数々を公開する映画特別上映がラピュタ阿佐ヶ谷で11月30日~12月30日迄開催中なので、ようやく時間が15日にとれるので観に行く事になった。
…当日は彼の代表作の一つである『櫻の園』が上映される。成田氏の企画によるこの映画は、1990年の「キネマ旬報」ベストテンの第一位になり、その年の賞を総なめにして、現代日本映画の名作として今も評価が高い。
…成田尚哉氏はまた優れた美術作品も沢山制作されており、彼の遺作集が来年に刊行予定なので、そのテクストを書く事になっている。
…その成田氏を以前に荻窪の会場アパラタスに連れて行き、私が間違いなく天才と評しているダンスの勅使川原三郎氏に、公演後にご紹介した事があったが、それもみな愉しい想い出、…そして、美しい幻である。
その勅使川原三郎氏の今年最後の新作アップデイトダンス『空耳』が15日の夜に、荻窪のカラス・アパラタスB2ホ-ルで開催される(公演の期間は12月13日~22日まで)。成田氏の遺作『櫻の園』を観た後で直行するので、この日はかなり慌ただしい。
…さて次回のブログは今年最後になるかと思うが、私の人生の中でも最大の事件と思われる不思議極りない、夢か現実かという事が、この12月のはじめに起きて、今も継続中なので、それを書く予定。
…12月に入り、季節は完全に冬である。…もはや日本の四季は無くなり、春と秋は朧と化し、死ぬ危険さえある酷暑と、酷寒の冬の二季となってしまった。…このブログを愛読して頂いている読者諸氏のご健康と更なる弥栄(いやさか)を祈念しながら、次回のブログ、…ぜひの、乞うご期待である。










…さてブログの最後に大事なお知らせを。…私がここ10年近く、ほとんど毎回欠かさずダンス公演を拝見している、勅使川原三郎氏が主宰するカラス・アパラタス(荻窪駅より徒歩3分)で、9月6日より18日迄、
………話を一変して物騒な事を書こう。…かつて
東京で最も広い会場空間の中に新作オブジェ75点が一堂に展示され、連日たくさんの方が観に来られている。特に今回の出品作品は、作者の実感として、完成度の高い作品が揃ったように思われるが、私の作品を知る人達からも同じような感想が返って来ているので、今回の個展に強い手応えを覚えている。














