『個展始まる!!』

本日(11月27日)から、福井県立美術館での私の個展が始まった。広い七つの展示室にわたって二十歳時の処女作から今年の新作まで、総数二百点以上が一堂に展示されている。版画、版画集、オブジェ、ミクストメディア、コラージュ、写真、美術刊行物までと様々な展開が、美術館のスタッフの方々によって実に分かり易く、かつ緊張感を持って構成されている。

 

 

 

私は、講演や、同時期にE&Cギャラリー(福井)で開催される個展などもあり、約19日間、福井のホテルで連泊である。又、新聞で私の記事を読まれた中学時代の同級生が発起人として立ち上がり、実に45年ぶりの同窓会を企画してくれている。〈故郷は遠きにありて思うもの〉、〈故郷忘じ難く候〉…等々、故郷へ抱く想いは人によって様々であるが、これを括りとしての回顧展といった想いは全くない。むしろ、これをステップとしての新たな出発点だと思っている。

 

 

さて、美術館での個展において、もう一つ重要なのがカタログ(図録)であるが、これが実にすばらしい内容になっていて、私は大いに気に入った。今回の個展を担当して頂いた学芸主任の野田訓生氏の連日徹夜での尽力と情熱の結晶、そして、それを見事なハイレベルのセンスで形にして頂いたデザイナーの伊藤達雄氏に、この場を借りて感謝を申し上げたい。テクストは、飯沢耕太郎谷川渥四方田犬彦中村隆夫川田喜久治野村喜和夫、そしてランボー研究家のClaude Jeancolas氏。また、私の初めての個展時のテクストを書いた池田満寿夫氏の名文の再録、そして館長の芹川貞夫氏の実に密な論考までと極めて多彩。他に類のないカタログに出来上がっている。

遠方の方でカタログをご希望される方は直接、福井県立美術館の方にお問い合わせください。購入可能です。展覧会は12月25日まで開催中。詳細は美術館のホ-ムペ-ジを御覧下さい。

 

 

 

福井県立美術館 TEL:0776-25-0452 / FAX:0776-25-0459

 

 

 

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