『福井、そして秋の京都へ』

東京の高島屋での個展がようやく終わった。嬉しい事に、昨年の個展以上の数の作品がコレクションされ、多くの人が訪れた。全国の主な美術館の学芸委員諸子も来られて、今後の活動につながる発展的な話も頂いた。いろんな意味で手応えのある個展であったと云えよう。

 

さて、23日には私の出身地の福井に行き、1950年代を盛りにこの地にあった「創造美術運動」と「版画コレクターの会」についてテレビでの対談を行うことになっている。版画の隆盛前の瑛九池田満寿夫アイオー達の極貧生活を支えた活動についてしゃべるのである。テレビ収録の後は、鮎料理が用意されている由。17歳の時、夜汽車で、まるで思いつめたように上京した私ではあったが、やはり故郷はありがたい。水がおいしい土地だけに楽しみである。翌24日の午前中に福井県立美術館に行き、来秋に予定されている個展会場の下見。そして昼から京都に向かい、ギャルリー宮脇で23日から開催している私の個展を見て一泊し、25日の夜に横浜に帰る予定。画廊が用意してくれた宿は幽霊が出るスポットとして有名な所らしく、今から楽しみである。京都では、蕪村の墓のある金福寺に参拝し、「人形」にまつわる怖い話を京都造形大のF先生からイイダコーヒー店で伺い、かつて体験した思い出すも不気味な先斗町や宮川町、祇園、東山周辺を久しぶりに巡る予定。京都はこれからが紅葉が美しい季節、雅の地での充電をたっぷりとして来ようと思う。

 

北川健次新作展〈目隠しされたロレンツォ・ロットが語る12の作り話〉

ギャルリー宮脇
9月23日(水)〜10月17日(日)1PM〜7PM (月曜休廊)
京都市中京区寺町通二条上ル東側 /tel.075-231-2321

 

 

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北川健次詩集『直線で描かれたブレヒトの犬』
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